「きたないから、この上にのって」と話していた。
洋式便器の上に、くつをはいたまま子どもをのぼらせて、用を足そうということらしい。
いろいろな人が使うトイレだから、気持ちはわからないでもないけど、
みんなが座るところに土足でのぼるのがあたりまえと、子どもが思うようになるのではと気になった。
次の人が気持ちよく使えるようにという心配りが、みんなお互いにできたらいいね。
ほんとはそれがあたりまえのことなんだと、子どもたちにも伝えたい。
以前、外国から来た知人が、「日本に来て一番びっくりしたのは、トイレ」と話していた。
「勝手に音が出たり水が流れたり、手を洗おうとしたら、せっけんと水と風もでてくるし、
ふたが勝手に開くときもある。どこにもさわらないうちに全部すむから驚いた」と。
「便座をふく除菌スプレーまでついていて、日本人は本当にきれい好き。
でも今では、自分も座る前に便座をふくし、ふかないときたない気がして気持ちわるい」ということじゃった。
便利なのはいいけれど、何事も行きすぎては不自由なこともある。
「きたないからさわらない」のがあたりまえで、除菌スプレーがないと
座れないとかの条件にしばられては、もったいないことになるかもしれない。
どこにもさわれなくなったら困るし、こうしなきゃという条件が多いほど、
自由に生活できなくなっちゃうもんだからね。