なぜそんなに早く起きたかというと、一緒に寝ていたスタッフのイビキがうるさかったから(笑)。
だいたい普段は6時30分には起きます。
夜もそんなに早く寝るほうじゃないんですけど、それでも僕は朝方のタイプですね。
僕は高校時代、全寮制の学校だったんです。勉強する時間はみんな同じ。
ウサギとカメじゃないですが、ライバルを追い抜くには、みんなが寝ているときに勉強するしかない。
消灯は夜の0時なので、早く起きて勉強することにしたんです。
早朝に勉強していると「よし、ライバルを引き離しているぞ!」といった気分になる。
勉強がとてもはかどっている気がしました。
そのクセが抜けなくて、町が寝静まっている間に仕事をしていると、とても気分がいい。
だから大人になっても、他人が寝ている間に仕事をする習慣が抜けません。
これは移動のときもそうです。
例えば、国際線の飛行機。
周りのお客さんが寝ているときに仕事をする。
とてもはかどりますね。
しかも、現地でゆっくりするかというとそうではなく、僕は時差ボケが苦手なので、海外に行くときは大体3日くらいで帰国するんです。行き先がニューヨークやパリなら一泊です。
往復の飛行機代を考えたら「もったいない」と思うかもしれませんが、往復の機内で集中して仕事をしたり、アイデアをまとめられることを考えたら「もったいなくない」。
電話もかかってこないし、物事に集中できる。
機内は仕事をする空間としては理想的な環境です。
機内で何もしない人のほうが「もったいない」と思いますね。
人が寝ている間に自分はこんなにアイデアを考えているんだと思うと、それが励みになる。
周りに何も目印がない海の上を船が走っていても、スピード感がそんなにない。
それは、周りに目印がないからです。
でも、自動車で道路を走っていると、周りの風景が高速に移動するからスピード感がわかる。
だから僕は、「周りに寝ている人」といった対象を作ることによって、仕事のモチベーションやリズムを上げているのです。
でも、スタッフに「明日のミーティングは朝8時」と言うと、「エー!」って言われますけどね(笑)。
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