初めて会ったもの同士が協力してゴミを拾い、短時間ながら人間関係を築いていく。実は、ゴミ拾いと人間関係は似ている側面がある。
例えば、1人では重すぎるが、2人だったら運べるかもしれない荷物があったとする。3人で運べば1人当たりの負担はもっと軽くなる。
ゴミ拾いも同じことで、1人できれいにしようとすると途中で挫折してしまうけど、数千、数万という人たちと一緒に行うと自分の負担が軽くなり作業が効率的に進むようになる。
これは、いろんなことにも当てはまる。1人でやらないといけないと思うと自分の運ぶべき荷物、心の中の荷物はとても重い。とてもしんどいです。しかし、協力してくれる人を見つけて何人かでやれば精神的な負担も軽くなる。人間を助けるには人間でしかない。
しかし、家族、学校、会社、サークルといったような人の集合体では、必ず人間関係が存在する。人間関係は悩みの中で最も大きい割合をしめる。僕もいちばん難しいと思うし、こればかりはいつも悩みの種だ。
特に山では人間関係が難しいし、ケンカもしょっちゅう起きる。ちょっとしたことで衝突もする。でも、山で死にかけたときに助けてくれるのも人間なのだ。そのかわり、相手と気持ちが通じていないとだめだ。
人間関係が苦しいから誰とも気持ちを交わさずにシャットアウトして自分がピンチになったら助けてもらおうというのは、虫のいい話でしかない。
自分を救ってくれるのは、ペットでもゲームでもなく人間だ。苦しいと思っていても、それを克服するのも経験だし、乗り越えた先にには新しい信頼関係が生まれてくると思う。