タブーに挑戦する快感/文・野口健

山登りを始めた理由を聞かれることがある。そもそも山登りを始めたのは、自分をアピールしたいということだった。時期によって当然アピール方法は異なるが、すべてにおいて共通するのが前例がないことに対する挑戦だったと思う。

僕のアピール方法は規則や体制、タブーに対する反発が根底にあるようだ。これまでの活動を振り返ってみると、七大陸の挑戦や清掃登山、環境活動、シェルパ基金の設立などもさんざん批判された。

僕は中学高校と落ちこぼれの劣等生だった。しかし、山登りという目標を見つけたのは、何度なく父が言っていた言葉が心の中にしみ込んでいたのだろう。「肩書きにこだわるんじゃなくて、野口健という名前が肩書きになるような生き方をしろ」と。

おかげで僕は劣等感に押しつぶされることはなかったが、自分をはめる枠に疑問を持ったら、それをどうしたら壊していけるかというところに目標を定めるようになった。

突っ張ったのも、けんかをしたのも僕なりのアピールだ。山登りも僕を落ちこぼれ扱いする学校や級友を見返してやりたいという、僕のアピール方法だ。だから今でも、タブー視されているもの、常識を壊す快感のようなものが僕にはある。

タブーといっても、人によっては大なり小なりあると思う。気分がふさぎ込んで思うようにいかないときなどは、ショック療法的にタブーに挑戦するのも、何かの突破口になると思う。

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エベレストでの清掃登山にて
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   by mottainai-lab | 2010-06-28 18:57 | 野口健 | Comments(0)
  
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