パップンピットの種10 「感動領収書」/ 文・仁科幸子

震災から半年が過ぎようとしている。
 子ども時代を東北で育った私には、どの場所も
大切な思い出に繋がる場所だ。
 今ネット社会に広がる言葉の洪水を眺めながら、一番
怖いのは、恨み、憎しみ、といった、人間の心を
闇の世界に引きずり込んでいってしまう、負から生まれた言葉、
そしてその言葉を吐かせる心じゃないかと思う。
 この心のほうが、放射能よりなにより怖いのではないかと思うほどだ。
 事実を把握することは、本当に大事だ。隠されていることを
暴いて真実を知ることはとても大事だと思う。
 けれど、それ以上に大切なのは、子どもたちの瞳に宿る
光を取り戻すことじゃないか?
 それは、どんな境遇にあっても、心の持ち方次第で
手に入れれるものだと思う。
 その積み重ねが、未来の喜びに繋がるのだ。文句ばかりを
並べていないで、新しい発見やアイデアを駆使し、今の現状を
少しでも良くすることを考えることは出来ないものか!
 鎌田耕輔さんは、現在、郡山に住まれて、東京と福島を行き来
しながら、人々の中に宿る可能性を引きだし、未来に向けての
可能性の実現をアドバイスされている、ビジネスコーディネーターだ。
「創意工夫して、上機嫌に生きよう」と、鎌田さんのブログには
書かれている。「上機嫌に生きよう!だ!」。
 企業の社長さん方をアドバイスされるうちに、人間の心の探求にインドに
しばらく行かれていたこともある。青少年のための「未来塾」
なども開かれてきた。
 その鎌田さんに、初めてお会いした時に渡されたのが、
この「感動領収書」だ。

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 その時に、ご一緒できて話したことの感謝を、手短に書き込んで、
渡されたのだ。
 もし今、一人一人がこの感動領収書を心に持って、どんな
局面でも話し合うのなら、なにかが変わってくると思う。
 人間の心の中には必ず、善の心が存在し、感謝の心は限りない
可能性を産む。そんな感謝の心を見つけないのは、もったいない。
ほんとうにモッタイナイと思う。
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   by mottainai-lab | 2011-09-08 14:57 | 仁科幸子 | Comments(10)   

パップンピットの種9【宇宙に届けたい笑顔】 /文:仁科幸子

 3月半ばのパップンピットクラブでは、今、自分が地球に来ている、
宇宙の星の住人で、故郷の星の人々に、地球ってこんな星だよ!、地球には
こんな素敵なものがあったよ!というものを、絵に描いてもらって、
書いた絵をガラスビンに詰めて、故郷の星に郵便で送ろうというワークショップをした。
 自分が住んでいた星の名前や特徴、そして、その星での自分の名前も考えてもらった。
 地球という星に来て、素敵なものは?、に子どもたちが描いたのは、
あまりに身近な普通のものばかりだった。

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 開いたり、閉まったりするドアというものが、面白かった。ケシゴムって
ものは、文字が消せてすごいんだよ。人間って優しいよ。富士山、すごい大きい。
エコ袋って、便利だよ。車って、もの凄く早く走るんだよ。ハサミって、ちょきちょき
って音がしたよ。セロハンテープってふしぎなものだよ。花っていうのが咲いてて
いい匂いがするんだよ。ぴーちゃんって、オカメインコがかわいいよ・・・
 子どもたちの平和な日常が見える、いとおしいものばかりだ。
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 悲しいテレビの報道で、何を見たか、どう感じたか?も話し合った。
なんか驚いて、心臓がばくばくして眠れなかった・・・と、明るい声で話した
子どももいた。どう感じたか?、思ったことを声に出して、家族の人や
友だちと話さないとダメだよ・・私は言った。話さないと、心が辛くて、
息ができなくなっちゃうからねっと。
 みんな、発表しながら、大声で笑った。
 この地球にある、身近な普通の素敵なものたちが、どんなにかけがえのないもの
であったか・・・、子どもたちの笑顔こそ、宇宙に届けたいものだと思った。
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   by mottainai-lab | 2011-04-12 14:20 | 仁科幸子 | Comments(8)   

パップンピットの種(8) 祈りの木 / 文・仁科幸子

もし、あなたの好きな葉っぱを一枚描いて、葉っぱの裏に、好きな
言葉を書いてくださいと言われたら、どんな言葉を書きますか?

 山梨県の小学校で、縦4メートル、横1,5メートルくらいの紙に、
『祈りの木』を作成した。私がスミの線で描いた木に、子どもたちが彩色、
一人一人、言葉の書かれた葉っぱの絵を描いて貼り、1本の木を全員で
完成させるのだ。

 子どもたちは、せっせと、好きな葉っぱを描き、言葉も書きあげた。
その葉っぱを、木の上に貼っていた時だ。灰色の葉っぱで、裏には何の言葉も
書かれていない葉っぱを発見した。
「この葉っぱは、誰の葉っぱ?」と聞くと、痩せた男の子がうなだれた
様子で進み出た。私は何気なく、「何か、地球や木にメッセージを書いて
あげてね」と言って、葉っぱを渡したが、結局その子は、時間内に葉っぱに
文字を書けなかった。担任の先生がその子に話をして欲しいと言う。

 そこで、「なんで、灰色で、葉っぱを塗ったの?」と聞くと、
「僕は、木なんて大嫌いだ」と子どもは、答えた。
「そうか・・・正直でいいね。確かに、誰もが木や花を好きとは限らないよね。
灰色のままでいいから、何か書きたい言葉はないの?」と聞くと、ないと
首を振っている。「みんなで作る木だから、君の葉っぱがないと完成
出来ないよ、何でもいいから好きな言葉を書いておいてね」と話した。

 次の日、その子は家で、新しい葉っぱを描いて持ってきたという。

 その葉っぱは緑色で、裏には、自然と書かれていたという。その子の家庭
環境は複雑で、心に余裕などない生活を送っていることを、後で知った。

 木も人間も生きる時間には限りがある。それなら自分が、まぶしく輝やく
葉っぱにならなきゃモッタイナイ。

 灰色の葉っぱを描いたその子も、いつか、美しい葉っぱを描く日が来て欲しい
と思った。『祈りの木』は、小学校の踊り場に、今も飾られている。

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   by mottainai-lab | 2010-11-30 13:59 | 仁科幸子 | Comments(8)   

パップンピットの種(7) 真夏の夜の素敵 / 文:仁科幸子

真夏の夜の夢と言えるような、素敵な出会いがあった。
じりじりと照りつけた太陽に真っ黒な雷雲が立ちこめ、一瞬にして土砂降り。

こんな天気が数日続いたある夜、玄関先に飾ったサボテンの根元に、ふと黄色い
ものが見えた。近づいてびっくり! おとぎの国から出てきたような、真っ黄色
のきのこが生えていたのだ。

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その黄色い色の鮮やかさは、息を飲むほど! 
もしかしてサボテンのいた国からやってきたのか? こんな愛らしい黄色は
見たことがない。毒きのこに違いないが、そんなことはどうでもいい! 
夜に成長するきのこは、雨もあがった大きな満月の下で、見る度に大きく傘を開いて
どんどん成長した。次の昼には枯れてしまったが、たった一つのきのこだけど、

私の心に鮮明に、あの黄色い色がとても美しいなにかを残してくれた。
太陽の下で育つ生き物、月の光で成長する生き物・・・そこにはなにか、きっと違いが
あるに違いないと思ってきたが、月夜の下で見るあの黄色いキノコは、暗い夜の闇の中で
まるで太陽にも見えた。月夜に起きていないのは、もったいない・・・
満月の夜にはやっぱり、魔法がかかる・・・それを見ないのは、ほんとうにもったいない!
私にとってはまさしく、妖精パックも登場しそうな真夏の夜の夢みたいだった・・・。
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   by mottainai-lab | 2010-08-05 14:29 | 仁科幸子 | Comments(5)   

パップンピットの種(6) 空から降ってくるもの / 文:仁科幸子

昨年から、空からオタマジャクシが堕ちてきたというニュースが、日本の
各地で話題になって、竜巻の話を思い出した。

 風によってもたらされる、空から降ってくるもので一番幸福なのは、木々に咲いた
桜やチンチョウゲなどの花が、風によって道いっぱいに落ちている光景だろう。

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 けれど、トルネードと呼ばれる竜巻では、想像を絶する壮絶な出来事も、
引き起こされている。渦巻く風によって、その空洞に捉えられ、
体は膨張し、しかも羽毛がすべてむしり取られてしまったニワトリの話や、
家畜の大群がそっくり空中を舞い上がってもの凄い早さで飛び去った話や、
馬につかまって竜巻に巻き込まれた男が、気がついたら、
馬のしっぽだけを握って立っていたなど・・・恐ろしく奇妙な話はつきない。
「オズの魔法使い」で、ドロシーの住む家は、家ごと飛ばされてしまうが、
実際、カンザス地方ではよく竜巻が起こる。

 一番不思議だと思うのは、気圧格差を生じて、外側より強い圧力がかかり、
なにかが吹き飛んだりする現象は理解出来るけれど、奇妙なことに、
空から降ってくるものは、例えば、シンガポール大地震の時だと
大量の魚。イギリスでは、うなぎ。フランスでは、蛙・・・といったように、
一つの種だけが、落ちてきたという報告だ。いろんなものが混ざって落ちてき
ても不思議はないのに、降ってくるのは、たった1種類というのだ。

 これに関しては、研究しても謎として解明出来ていないという。人間の
領域を越えた自然の大きな営みがあるといいうことだ。

 風は、地球にとってなくてはならないものだ。もし、風が吹かなければ、
熱帯地方では生き物が住めないほど暑くなるし、残りの地球は氷ついてしまうという。

 ドイツなどは、この風の流れをそのまま生かし、町の建設も行われているが、
風のおかげで、地球は生きた呼吸をしているのだ。

 すでに風の活用は、さまざまな面で始まっているけれど、人の心を癒すという
ような世界においても、風の力を借りることが出来たら素敵だと思った。

 それこそ、そよ風に髪がなびくだけで、笑顔になれるのだから、風と仲良く
しないと、モッタイナイな!。
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   by mottainai-lab | 2010-06-24 14:38 | 仁科幸子 | Comments(7)   

パップンピットの種(5)雨の日の木馬 /文:仁科幸子

雨が降っている。

ぱらぱらと音も聞こえないほど静かに・・・。

友人と行った山あいのレストランには、誰もいない。ウイークデーの雨のお昼だ。

ふと見ると、広場に子ども用の乗りものが、ひっそりと雨に濡れている。

木で作られた、馬やアヒルやブタさんの形の木馬たち。

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足を止めて思わずじっくりと眺める・・・もし、晴れていたらこんなふうに見ることもないだろう。

友人が、「木だからぬくもりがあっていいよねえ」という。

プラスチックで作られた乗り物と、木で作られて乗り物では乗り心地もまったく違う。

木馬たちは、すでに木の色が灰色がかって、時の経過を教えている。

きっと時間が経てば、木は腐っていくだろう。

苔が生えて触ると、ぬるっとするだろう。苔の上には、沢山の虫たちも来るだろう。

生きていた頃は、この木馬たちはどんな木だったのだろう・・・?と想像する。

木は、人間が木に対して、自然に対して、ここまでの破壊を繰り返してもなお、ひたすら人間に癒しをもたらしてくれているのだ・・・。

昔、世界地図に書いてあった緑色のアフリカが、いつの間にか茶色に描かれていて、少しだけまだ緑色が残っているのを見て、驚いたことがあった。

汚い空気を吸い込んで、酸素を供給し続けてくれる木は、地球の肺だ。

雨に濡れて黒くなった木の動物たちを触ってみると、しっとりと冷たい。けれど、とてもいとおしく感じられる。

最近、木を直接、手の平で触っていなかったことが、もったいなかったなと思う。

今朝、食べた夏みかんの種や、リンゴの種をポットに植えた。

木には希望の匂いがする。

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   by mottainai-lab | 2010-04-26 12:01 | 仁科幸子 | Comments(7)   

パップンピットの種(4)なんにもしないいちにち/文:仁科幸子

春がやってくる・・・春の匂いがする・・・ただ、それだけで、心が浮き足立って

くるのだから、春はあっぱれ!、なぜだか立ち上がって、外に飛び出したくなる。

森で冬眠していた動物たちも、もうとっくに目を覚ましただろう。私たちは動物なんだと

実感する瞬間だ。私の本に「なんにもしないいちにち」という童話がある。

ハリネズミとちいさなおとなりさんと呼ばれているヤマネの話だ。ある時、ハリネズミは思う!

「なんにもしない一日があってもいいじゃないか、いつもぼくらは忙しすぎる!」と。

そこで二人は草原に出かけて、今日は何もしないことに決めて寝ころぶのだが・・・

 春はうきうきすると共に、なんにもしない一日を持つのに、実はとても似合う季節に思う。

ゆらゆらとゆれながら、まどろみたくなるのも春先だ。まどろみながら、今年をどんな年にしようかなと

考えたり・・・体は寝ころんでいても、頭はくるくると忙しく動いて、思わぬ

アイデアも浮かぶかもしれない。私たちが宇宙のしくみと共に生かされているなら、

春のごろごろは、今年を生きるシュミレーションを、実は脳で考えてる時間なのかもしれない。

ああ、桜や桃の花の匂いの中で、ごろごろする時間は最高だろうなあ・・・

開花宣言も出る頃かなあ・・・春には、なるたけごろごろしよう・・・

一年の中で、そういう時間を持たないのは、それこそモッタイナイ・・・

 
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   by mottainai-lab | 2010-03-09 16:35 | 仁科幸子 | Comments(7)   

パップンピットの種(3)座敷わらし/文:仁科幸子

子どもの頃、雪国に住んでいた私は、冬になると「雪女」「鶴のおんがえし」とか、
雪に関わる昔話を思い出す。

いずれも、人間の姿を借りた精霊が登場するが、
昨年10月に起きた「緑風荘」という宿が全焼したニュースには、正直ドキリとした。

この宿は、「座敷わらし」が出るというので、とても有名な宿だったからだ。
夜にボイラーから出荷し、二階建ての宿が全焼した。
この宿の座敷わらしは、物の怪というよりも、亀磨というご先祖が、
守り神になっているといわれ、中庭のこの「座敷わらし」を奉った祠だけが、火事を免れて残った。

このニュースを知った時に、今の地球の状態を良く表しているなと思った。
「座敷わらし」は、日本人の血に流れる、山川草木に畏敬の念を抱き、
すべてのものに魂が宿ると考えてきた、日本人の文化の中で生きてきた
目に見えないものたちで、いかにも日本の匂いがする。

以前、ご一緒に仕事をした童話作家の先生も、この宿に取材に行き、
物語のヒントにしたという話をお聞きしたことがある。

ここの座敷わらしに出会うと、男は出世、女は玉の輿と言われ、
多くの芸能人も訪れていた。柳田国男、金田一京助、水木しげる、松下幸之助など、
そうそうたる方々が宿泊し、その後に成功を手に入れたというエピソードもある。

「座敷わらし」の祠だけが燃えなかったことに、まだ自然から人間への
希望のようなものが託されている気はする。
早く目覚めて!と、叫び声をあげられている気がする。

たぶん本当は、引っ越して行きたかったのかもしれない。

人間が、目に見えないものたちを見ようと感じようと、しなくなった時、
精霊たちも居場所を失い、人の心も人でなくなるのかもしれない。

今夜は、「座敷わらし」のことを考えよう・・・
日本から「座敷わらし」がいなくなってしまうのは、本当に悲しい、
それこそモッタイナイ!

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   by mottainai-lab | 2010-01-25 18:00 | 仁科幸子 | Comments(10)   

パップンピットの種(2)病気の種 / 文:仁科幸子

私は、年回10回以上、小学校に呼ばれて好きなワークショップをさせてもらっている。
先日も、全校生徒21人という上野原の西原小学校に行ってきた。
山深い自然の中でクラス子どもたちの感性はとても豊かで、来る度にこちらが刺激を受ける。

今回は、病気の種ってどんな種だろう?、っと子どもたちに考えてもらって、
じゃあ、その病気の種を、自分がパップンピットだったらどんな風にして直すかな?、
っていう具合に、子どもたちに病気の種を絵に描いてもらい、その病気の直し方も考えてもらった。

パップンピットは、私の絵本の中の主人公で、
病気や心の淋しい種を直すお医者さんのような仕事もしている、森の精霊だ。

子どもたちが考えた病気の種の病名をみると、
「ふてくされ病、はずかしがりや病、めんどくさがりや病、食べ物食べない病、
夜おそい病、冷たい病、にらみつけ病、われわれ病、ぐれちゃった病・・・」
など、子ども達の心をそのまま伝えているような、病気の種が現れた。

その治し方も、
「側でじっと見守っていてあげる。声をかけてあげる。
種と相談してどうしたいか聞く。笑わせてあげる。
歌や踊りを踊って楽しい気持ちにさせる・・・」
など、その子どもが心に抱えている病を、自分が大人にあるいは友人に、
どうしてほしいのかを、あまりに素直に描いていて、ハットさせられた。

子どもたちも、自分も友だちにとっての、動物や植物にとっての、
パップンピットになりたい、先生の一人も、自分も子どもたちにとっての
パップンピットになりたいと言ってくれた。

子ども達の心の中の、いい気持ちの種の部分を、見つけないのはモッタイナイな! 
それを引き出してあげたいと思った。

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   by mottainai-lab | 2009-12-21 15:39 | 仁科幸子 | Comments(7)   

パップンピットの種(1)台風の落としもの/文:仁科幸子

 台風が去った後、驚くほど真っ青に澄みわたった青空がやってくる。
そしてまだ、いくつか残された真っ黒な雨雲が、大忙しで空を流れて行く。

 台風の後の、美しい不思議な景色だ。私は台風が去った次の日に、
台風の残した落としものを見つけに出るのが大好きだ。

 以前は自転車に乗って、道になぎ倒された木々を見つけて横にどかしたり、
林の近くには小鳥が落ちていたりするので、助けたこともあった。

先日も、台風の次の朝に外に出て歩いてみた。

すると、風に吹き飛ばされた木々の細枝や葉っぱが、
道路に絵を描いたように散乱している。

そして少し歩くと、苔にびっちり覆われた岩肌がむき出しに続く道に出た。
山の水が、岩肌の上にちょろちょろとわき出ているのを見つけた。

道の脇に、岩の壁が15メートルくらいむき出しに続いている。
いつもは上に続く妙見山と呼ばれる小さな山に繋がり、
なんとなく岩肌がぬるっと湿った程度だ。

ところが今日は、元気にわき出した水がぽたぽたと
山から伝って落ちているのだ。

思わず岩肌に触ると、いつもよりぬるっとした水の冷たさが指を伝う。
「そうだ!」その時、昔この場所のことを、祖母から聴いたことがあるのを思い出した。
「イボやおできが出来たときには、ここの水をつければ直るんだよ」

昔の子どもは栄養不足だったからか、
手や足にイボや、うおのめや、タコなど出来た子どもがいっぱいいた。

そんな時に、この岩にしみ出ている水を薬代わりに塗ると直ると言って、
活用していたというのだ。きっと、この岩にはなんらかの薬効があるんだろう。

私もぺしゃぺしゃと手に塗ってみた。

自然は、人間に役立ついろんな薬を用意してくれているんだなぁ。
昔の人の知恵は、自然と密接に繋がっているね。

台風は、普段と違った景色や発見を置いていってくれた。
その落としもの・・・見つけないのは、モッタイナイ!

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   by mottainai-lab | 2009-12-01 13:11 | 仁科幸子 | Comments(12)   

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