身の回りにある「もったいない」を考えなさい/文・小山薫堂

僕は、東北芸術工科大学のデザイン工学部企画構想学科で先生をやっています。

以前<ここ>でも取り上げた生徒のリポートを紹介しましょう。

その課題は

身の回りにあるもったいないを探してその解決策を考えなさい」  

というものです。

Aさん
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Bさん
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Cさん
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Dさん
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あなたの身の回りにある「もったいない」がありましたら教えてください。

東北芸術工科大学のデザイン工学部企画構想学科
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   by mottainai-lab | 2010-07-07 18:09 | 小山薫堂 | Comments(0)   

生きた教材で学ばないのは「もったいない」/文・小山薫堂

僕は、山形県にある東北芸術工科大学の企画構想学科で月に1、2回程度の授業をしています。

大学構内には、職員が泊まるための教職員会館という宿泊施設があるのですが、そこをホテルとレストランがセットになったオーベルジュを作ろうと企画しています。もちろん、企画構想学科の授業のひとつです。

学内は見晴らしがよく、温泉があって土地も余っている。駐車場も広々としているから車が増えても余裕がある。この宿泊施設がすごいのは、浴場がなんと温泉付きで展望風呂みたいになっている。お湯の質もいい。これを活用しないのは「もったいない」。

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教鞭をとる軽部副社長

オーベルジュのプロジェクトは企画構想学科がプロデュースし、設計は同じ学内の建築・環境デザイン学科に依頼します。

映像学科がプロモーションビデオを制作し、グラフィックデザイン学科は、ホテルのロゴやメニューなどのオーベルジュの中で使うものをデザインを担当してもらえれば、大学の授業としても成立する。学生にとっても生きた実習となる。

それに加えて、庄内にアル・ケッチァーノという有名なイタリアンレストランがありまして、奥田雅行さんというシェフも教育のためのプロジェクトに共感してくれる。もし実現すれば、1階にアル・ケッチァーノの支店、2階のホテルの部分は、僕が顧問を務めている日光金谷ホテルのオペレーションで運営というふうになればと思ってます。

ひとつの大学のPRにもなるし、学生たちの実践的な勉強にもなる。しかも、いろいろな著名人を講師やゲストに迎えるとき「おいしい食事と温泉がありますよ」と言えば、どんな多忙な人でも行ってみたいと思いますよね。

企画構想学科だけではなく大学全体で、サービスとは何か、どうやったら人を喜ばすことができるか、大学内のオーベルジュをどうしたら世の中の話題にすることができるかを、生きた教材を使って学ぶことができるのです。

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生徒たちと小山教授

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   by mottainai-lab | 2010-03-11 18:09 | 小山薫堂 | Comments(0)   

身の回りにある「もったいない」を考えてください/文・小山薫堂

前回掲載した「身の回りにあるもったいない」は、僕が教えている東北芸術工科大学の企画構想学科のAO入試で入ってきた学生たちが考えたものです。

合格が決まったからといって、遊ばせておくのは「もったいない」。だから生徒たちに「身の回りにあるもったいないを考えなさい。それがどうしたら解決できるかも考えてください」と課題を出したわけです。

AO入試では、試験の点数の結果で合否を判断するのとは異なり、受験生と学校が話し合いながら受験生の適正を見極めていきます。いわゆる学力的なものはわかりませんが、何度か面接することで人間としての魅力はわかるようになります。

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↑ 写真:見学する芸工大の生徒と小山教授

それでは、人間の魅力とは何でしょうか? 僕が考えるには「4年間、この人と一緒に授業をやりたい」と思えるかどうか。これは、社員を採用するような感覚に近いでしょう。「いまは未熟なところはあるけれど、光る部分もある。鍛えればよくなりそうだ」と思ったら採用します。

中には非常に優秀な受験生もいますが、4年間一緒に学ぶのはどこか気が進まないなと直感的に思ったら、その子にとっては残念ですが、採用しないほうがいい。単純に僕の感覚的な好き嫌いです。

AO入試の面白いところは、「人間としての魅力」という数値化できない部分で生徒を選ぶところです。しかし、実際に面接で会ってもすぐにはわからない部分もあるので、そこの見極めが難しいところですが。

ちなみに、実際にAO入試で出した課題は、以下のものです。

課題1
自分の友人10名の氏名を記載し、それぞれの特徴やキャラクターに合ったキャッチコピーを考えてレポートしてください。


課題2
課題1であげた10名のうち、最も親しい関係にあると思われる友人1名を選び、2021年にその人物がどういう職業に就いているか、また自分がどういう職業に就いているかを想像し、2人がどのような付き合いをしているかを表現してください。課題1、2ともに文字や写真、イラストなど表現方法は自由。


こんな課題を出した目的は、受験生たちが自分の将来をどう思っているかがわかること。同時に、自分と関わる人たちの将来を予測する先見性の高さも、ひとつの才能だと僕は思ってます。

未来は自分1人では作っていくことはできない。人との関係性の中で自分がどう成長していくかを予測させることで、その受験生の性格が見えてくるのではないかと思いました。

相性や好き嫌いで学生を選ぶという発想は、学問の世界では異端かもしれません。でも、社会のいたるところで相性や好き嫌いといった理由でさまざまなモノが選ばれるケースはとても多い。

教育の世界でも企業の採用と同じように、教えたいと思う人を採ろうと考えてもいいのではないでしょうか。なにしろ、授業料をいただくわけですから、こちらはそれに見合うだけの価値を提供しないと親御さんのお金が「もったいない」。

どんなに小さなことでも「あの学校に行ってよかった」と思ってもらわなければいけない。そのとき、教える側と教わる側の相性は、4年後の満足度を大きく左右すると思います。

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芸工大の生徒たち
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   by mottainai-lab | 2010-02-12 11:33 | 小山薫堂 | Comments(0)   

身の周りにある「もったいない」/文・小山薫堂

僕は、今年から東北芸術工科大学のデザイン工学部企画構想学科で先生をやっています。

これは学校での授業の話ですが、AO入試で比較的早く合格が決まる生徒がいるんですけど、
その子たちが入学するまで遊ばないように課題を出したんです。

その課題というのは、あなたの身の周りにある「もったいない」ものを探して、
どうやったらそれが解決できるかを考えなさいと。

その中からいくつか上がってきたので紹介しましょう。

ちなみに、これを書いたのは入学前の高校生たちです。

○伊藤早紀さん
おいしさ最後の一粒まで
「コーンポタージュのコーン」がもったいない

多くの人はこんな経験をしたことはないでしょうか。寒い季節、自動販売機で買ったコーンポタージュ。飲み干したけど、コーンが缶から出てこない! 缶の底を見ると十数粒のコーンがくっついている。叩いても出てこない。そして結局は捨ててしまう。せっかく買ったコーンポタージュ。コーンの最後の一粒まで味わえてこそ、コーンポタージュの味を楽しんでもらったと言えるのではないでしょうか。

改善策(1)
「飲み口を改造」
飲み口のヘリにコーンがひっかかからないように、飲み口を缶のフチのギリギリまで広げる。さらにコーンの出やすいように大きくする。

改善策(2)
「底を改造」
底をデコボコにすることでコーンと底が接する面積を小さくし、底にくっつかないようにする。

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○赤羽麻凜さん
「トイレの流す水」がもったいない

トイレでは、一度に流すのに数リットルの水を使用している。汚物を流すだけなのにきれいな水を使っている。

改善策(1)
「トイレのレバーの表示を変える」
トイレのレバーの表示(小)を普通の(普)に変えるだけで印象が違う。実際は小でも十分に流れるけど、なんとなく水量が少ない気がして(大)を選ぶ。表示を変えるだけで水の使用量は減る。

改善策(2)
「トイレのタンクを透明にする」
どれだけ水の量を使ったのかパッと見てわかるようにする。また、二重構造にして外側のガラス部分に雑貨などを入れてインテリアの一部にする。若い女性に向けにして水の量に関心を持ってもらうようにする。

改善策(3)
「排水サイクルを変える」
風呂→洗濯機→トイレといったように、排水サイクルを3段階にして利用できるように水をひく。ビデの場合だけ新しい水が出るようにする。

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東北芸術工科大学
http://www.tuad.ac.jp/

企画構想学科オフィシャルサイト
http://www.kikaku-koso.jp/


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   by mottainai-lab | 2009-11-09 13:57 | 小山薫堂 | Comments(0)   

渋滞する社会はもったいない/文・小山薫堂


1万2000件※。

この数字は、1年間で発生する首都高速での交通事故の件数です。

その事故が原因で起こる渋滞の距離は2万5000キロ以上。事故による時間や経済的な損失はとても「もったいない」ことです。それ以上に、人命も失われてしまうこともある。

しかし事故が1件減るごとに、2キロの渋滞が解消され、3トンものCO2の排出を減らすことができるんです。

僕がいま手がけている仕事のひとつに「東京スマートドライバー」というキャンペーンがあります。これまでの交通安全キャンペーンとは異なり、コミュニケーションの力でドライバーの安全意識を高め、首都高での交通事故を減らすことを目的とした社会貢献キャンペーンです。

最近のキャンペーンの展開を紹介すると、スマートドライバーの「スマドラファン」が増えました。交通安全のキャンペーンにファンがつくのは珍しいと思いますが、いまは「スマドラミーティング」が毎月行われている。

これは、スマドラファンが集まって「首都高はこうしたらいいんじゃないか」「交通事故がどうやったら減るのか」「渋滞しない首都高にするには」といったことをそれぞれ熱く語り合うんです。

皆さんすごく積極的に参加してくれて、われわれも気がつかなかったようなさまざまなアイデアを出してくれる。さらに、参加者が自主的にピンバッチのグッズを作ってくれた。

ほかにも、スマドラのメインビジュアルをあしらったラベルのシャンパンを作って「ダンナが安全に帰ってきたら乾杯するんです」と言ってくれた参加者もいました。

いちばん大きいのは、東京のいちキャンペーンが全国にじわじわと広がりを見せていることです。

「千葉スマートドライバー」「茨城スマートドライバー」「神奈川スマートドライバー」「軽井沢スマートドライバー」「京都スマートドライバー」などのご当地版が生まれました。

「徳島スマートドライバー」にいたっては、知事自らが記者発表もしてくれた。そういえば、徳島県のパトカーには、スマドラのステッカーが貼ってあるらしいです。

このキャンペーンを始めて、前年比で1600件の事故が減りました。もちろん、不景気などの理由で全体的に交通量が減ったという要因もありますが、単純にすごくうれしかったです。そのうち何件かはスマドラのキャンペーンが貢献したんじゃないかと思います。

あなたの町にもスマドラの輪が広がると嬉しいです。

※平成18年度首都高調べ

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東京スマートドライバー
http://www.smartdriver.jp/


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   by mottainai-lab | 2009-10-22 11:08 | 小山薫堂 | Comments(1)   

交通マナーは人生のマナーにも通じる/文:小山薫堂

現在、僕が手がけているプロジェクトのひとつに
「東京スマートドライバー」があります。

これは、首都高速道路の交通事故撲滅キャンペーンです。

これまでの交通キャンペーンというと、
期間を決めて規制や罰則を強化して
交通安全を強制することが一般的でした。

だから、スピードを出してしまいがちなところに
警官が隠れていて違反させてから捕まえる。
これがとてもイヤでした。

「なぜ未然に防ごうとしないんだろう」と
疑問がありました。

でも、このスマートドライバーは逆の方法論。

運転マナーのいいドライバーを見つけたら
ほめてあげるのです。

取り締まるのではなく、
気持ちのいい運転をしている人を
「OK!」「ナイス!」といったようにほめてあげる。

そうすることで、次にこの場所を通ったときに
「ここで前にほめてもらったよな」
「またほめられるように運転しなくちゃ」と思うはず。

人間は怒られるよりも、
ほめられるとうれしいものなのです。

ちなみに、首都高速で1件の事故が起こると
約2キロの渋滞を引き起こし、
約3トンのCO2が余計に排出されてしまう。

ドライバーのちょっとした不注意で事故が起こったりすると、
他人のロスをたくさん作ってしまう。

これだけ世の中に負の要素を与える
「もったいない」ものはないと思います。

ちょっと気をつければ、
無理な割り込みやスピード、
脇見運転などのささいなことを防げる。

逆に言えば、ちょっとしたことで
事故が起こってしまうのです。

事故につながるような運転をしないことが大人のマナー。
だから、交通マナーは人生のマナーにも通じると思います。

この東京スマートドライバーは次回も紹介します。



東京スマートドライバー



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   by mottainai-lab | 2009-08-03 18:51 | 小山薫堂 | Comments(0)   

早起きしないのはもったいない/文:小山薫堂

僕は早起き派なんです。今日は朝5時に起きました。
なぜそんなに早く起きたかというと、一緒に寝ていたスタッフのイビキがうるさかったから(笑)。

だいたい普段は6時30分には起きます。
夜もそんなに早く寝るほうじゃないんですけど、それでも僕は朝方のタイプですね。

僕は高校時代、全寮制の学校だったんです。勉強する時間はみんな同じ。
ウサギとカメじゃないですが、ライバルを追い抜くには、みんなが寝ているときに勉強するしかない。
消灯は夜の0時なので、早く起きて勉強することにしたんです。
早朝に勉強していると「よし、ライバルを引き離しているぞ!」といった気分になる。
勉強がとてもはかどっている気がしました。

そのクセが抜けなくて、町が寝静まっている間に仕事をしていると、とても気分がいい。
だから大人になっても、他人が寝ている間に仕事をする習慣が抜けません。
これは移動のときもそうです。

例えば、国際線の飛行機。
周りのお客さんが寝ているときに仕事をする。
とてもはかどりますね。

しかも、現地でゆっくりするかというとそうではなく、僕は時差ボケが苦手なので、海外に行くときは大体3日くらいで帰国するんです。行き先がニューヨークやパリなら一泊です。

往復の飛行機代を考えたら「もったいない」と思うかもしれませんが、往復の機内で集中して仕事をしたり、アイデアをまとめられることを考えたら「もったいなくない」。
電話もかかってこないし、物事に集中できる。

機内は仕事をする空間としては理想的な環境です。
機内で何もしない人のほうが「もったいない」と思いますね。

人が寝ている間に自分はこんなにアイデアを考えているんだと思うと、それが励みになる。

周りに何も目印がない海の上を船が走っていても、スピード感がそんなにない。
それは、周りに目印がないからです。
でも、自動車で道路を走っていると、周りの風景が高速に移動するからスピード感がわかる。
だから僕は、「周りに寝ている人」といった対象を作ることによって、仕事のモチベーションやリズムを上げているのです。

でも、スタッフに「明日のミーティングは朝8時」と言うと、「エー!」って言われますけどね(笑)。



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   by mottainai-lab | 2009-06-08 12:46 | 小山薫堂 | Comments(2)   

神様にフェイントをかけないのはモッタイナイ/文:小山薫堂

人は毎日、同じ生活パターンを繰り返しますよね。たいていの人は、決まった時間に起きていつもの乗り物に乗って会社や学校に向かう。行き先や帰り道のルート、乗る場所や降りる場所も決まっている。誰しも疑問を持たずにしている行動って少なからずありますよね。

毎日の生活に煮詰まってくると、たまには反対側の空いている電車に思わず飛び乗ってしまいたくなるときもある。でも、神さまは「そんなことはしないだろう」と思って見ている。

神様があらかじめ自分の運命を決めていて、自分たちはその通りに生かされているとしたら、思いがけない行動をとることによって「神さまにフェイントをかける」ことができると思うんです。

この神さまは「理性」と言ってもいい。そこを裏切ってあえて反対のことをしてみる。反対のことをすることで面白いエピソードが生まれたり、いつもは使っていない脳の一部分がフルスピードで回転し始める。そうすることで思いがけない摩擦が生まれてルーティンワークから解放されるきっかけが生まれるんです。

だから僕はいつも「神様にフェイントをかけろ」と言っています。

うちのスタッフに独身で彼女もいないやつがいるんですが、「今年は薫堂さんを見習って神様を裏切る旅に行きます」と宣言した。「とりあえず今年は沖縄に旅行に行って、いつもは話かけないような人に話してみます」と言うでんす。「だったら、1週間の中でこの人と思った人がいたら、もう運命だと思って結婚しなさい。旅の予約をするのと同時に式場も予約しろよ」とスタッフに言いました。

日常というものは、多かれ少なかれ何気なく過ごしている。気がつかないところでいろんなチャンスを自分で摘んでしまい、結局つまらない毎日になってしまう。それが社会の閉塞感にもつながってしまう。それはモッタイないですよ。

だから、あえて思いがけないことをやる。どこかに旅行するのはちょっと時間が必要ですが、例えば、毎日の行き帰りに一駅前で降りてみるのは誰でもできる。そうすることで今まで気がつかなかったことを発見できたり、ちょっとした刺激になったり、新たな展開が生まれたりすると思うんです。
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   by mottainai-lab | 2008-12-29 16:56 | 小山薫堂 | Comments(1)   

気がつかないことって「もったいない」/文:小山薫堂

僕はお風呂からあがるときに必ず水シャワーを浴びるんです。最後に水を浴びると体がシャキッとして皮膚にハリが出る。新陳代謝がよくなって僕自身、病気もせずとても健康です。これは一年を通してやっていること。

僕は水シャワーがいいと思って会社のスタッフに勧めるんですが、「根性がないです」と誰も賛同してくれない。だからスタッフと温泉に行ったとき、後ろからコッソリと水をかけると「単にイタズラしたいだけでしょ」と言われてしまう。僕はこのよさをわかってほしいだけなんですけどね。

これは僕の経験ですが、水を最後に浴びることで使っていない神経がオンになるんです。二日酔いの朝も、シャワーを浴びて最後に水を浴びる。シャキッとする。これを試してみないのは「もったいない」。

でも、僕も一度だけ水浴びをためらったことがあります。それは真冬の北海道にいったとき。友人が山小屋で即席サウナを作ってくれて、たっぷり汗が出たら、川の氷を割ってそこにみんなで飛び込むんです。さすがに一瞬ためらいましたね。だけど気合いを入れて川に入ると、体がヒリヒリしてちょっと痛い感じがするんですが、空を見上げると満天の星空が広がっている。とても気持ちがよかった。

水浴びは誰だってできることじゃないですか。僕は無駄な浪費をすることよりも、ちょっとしたことに気がつかない、思い切って試してみないことが「もったいない」と思うんです。



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   by mottainai-lab | 2008-10-20 12:50 | 小山薫堂 | Comments(1)   

会社の受付が世の中をハッピーにする/文:小山薫堂

僕の発想のモチーフは「もったいない」と思うことからはじまっています。身の回りでいろんな「もったいない」がありますよね。そこから新しい企画やアイデアがよく生まれます。

例えば、会社の受付ってそもそも「もったいない」存在ですよね。会社の顔に当たる部分ですが、お客さんを出迎えるだけしか機能を果たしていない。

うちの会社で受付を作るときに、受付は欲しいけれどわざわざそのために受付嬢を雇うのが「もったいない」。しかも、うちくらいの小さな規模だと応募もなかなか集まらない。どうしたらいいのかと考えた結果、お金を稼ぐ受付があってもいいんじゃないかと思って。

この街はいつもランチ難民があふれている。それだったら受付を兼ねたパン屋さんをやってみようと思ったんです。そうすれば会社の存在が街の人たちに喜ばれるし、街のアイコンになるから道案内をするときの目印になる。自分たちもお腹がすいたときにパンを食べられる。受付をパン屋さんにすることでいろんな問題をクリアできて、しかもみんながハッピーになれる。うちの受付嬢は社内では店長と呼ばれてますよ(笑)。

パンを買いにきたお客さんが見たら不思議に思いますよね。パン屋なのにいろんな人たちが受付を通って中に入っていく。「いったいこのパン屋は何だろう?」って。だから、受付を通るときに隠れ家バーに入るようなメンバーシップ感も味わえてしまう。

最近は受付を簡略化して電話だけを置いている会社も多いじゃないですか。それもどこか寂しい。会社の顔である受付が、受付以外の機能を持ったら世の中がもっとハッピーになると思うんです。

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受付がパン屋さんを兼ねている小山さんの会社「オレンジ・アンド・パートナーズ




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   by mottainai-lab | 2008-09-18 12:11 | 小山薫堂 | Comments(1)   

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