2006年がもうすぐ終わる。
この時期いつも、すごくMOTTAINAIと思うのは
「来年のカレンダー」。
たくさんの企業が競って作る。
気持ちもわかる。
同じ家の同じ場所に一年間掲出される小さな広告。
一年中、毎日の生活にとけ込んで、
その企業は一家からきっと愛されていく。
だけど作りすぎだと思う。
正確な数は把握できていないけど、
この年末、この社会、カレンダーは完全に供給過多。
家の中に、そんなにたくさんカレンダーはいらない。
貼れない。
大掃除の最中に、
あちこちからいただいたたくさんのカレンダーの筒たちは、
明らかにはっきりと居場所が無い。
人にあげても大概よろこばれることはない
迷惑なバトン。
かといって未使用のカレンダーを捨てるのは難しい。
巨匠の名画や美しい風景。
そればかりか
やがてまもなく僕たちに訪れる
時間や月日や経験までを
粗末にしてしまうようで。
たとえば受注生産にする、
たとえば税で規制する、
たとえば何かと組み合わせる、
たとえばカレンダー大交換会を開く・・・
年の瀬のあわただしい日々、
MOTTAINAI Lab研究員として
じっくりと腰を据えて考えられるのは
どうやらお正月になってしまいそうだ。
そういえば僕はお歳暮もいらないなあ。
「気持ち」はとてもうれしいし日本人の本当に素敵な習慣なんだけど、
おみやげと同様、こころや思い出が絡むだけに
なんだか中途半端に厄介。
いつも家の台所には醤油とビールと乾麺があふれてる。
MOTTAINAI。
カレンダー、印刷屋さんにとっては
巨大なビジネスチャンスなんだろうなあ。
デパートやサラダ油メーカーにとってのお歳暮も。
そういえば
去年から僕は年賀状をやめてしまった。
決してそのことを100%いいことだとはもちろん思ってないが、
欠礼の失礼と引き換えに、ゆっくりとした年末年始を過ごせるようになった。
この場をお借りして、今年一年お世話になった方々に
こころから感謝申し上げます。
来年もよろしくお願いします。
箭内 道彦