前回で日本を舞台にした作品にこだわっていきたいと書きました。
最近の映画に「ALLWAYS三丁目の夕日」という作品がありました。
あれは昭和30年代、戦後の復興をめざして
日本の人が頑張る象徴として東京タワーが見える下町が舞台でした。
私が学生時代、丁度下町に住んでいた頃の町が再現されていました。
私の前作「雲の学校」の舞台は明治後期から大正時代の武蔵野でした。
その頃、私はまだ生まれていません。
私が生まれたのは昭和11年。
小学校入学と同時に戦争が激しくなり疎開などということで
親子が別れて暮らすという生活を余儀なくされました。
前二作の間の時代を幼少時代として過ごしました。
歳をとるにつれて、幼少の時代について気になり出しています。
終戦を境に日本がどう揺れ動いたのか、
幼いが故にまったく判らず過ごした幼少期、
周囲はどう動いていたのかが気になりだしています。
黒田昌郎