本当に悲しくてショックで、残念です。
来日された際にお目にかかり、対談させていただく機会もありました。
もったいないばあさんの新しい絵本やワールドレポート展の活動や
広がりなどを、いつもよろこんでくださり、
「あなたもMottainai Grandmaもよくがんばっているわね」
とはげましてくださって…
もったいないばあさんの絵本をいろいろなところでご紹介くださいました。
マータイさんに会えるとうれしくて、
いつも前向きになんでもできるような幸せな気持ちになりました。
ご自身が推奨される3R(Reduce,Reuse,Recycle)を
一 言で言い表すことばとしてMOTTAINAIを提唱されていましたが、
3R 以外に、MOTTAINAIには4つ目のR「Respect」が 含まれていて、
だからこそ、MOTTAINAIは世界平和につながる 言葉なのだとも言っておられました。
私も「もったいない」には愛があって&自然や他の人、
他の命に感 謝と思いやリを もつことが大事と思うんですと言うと、
「そ う、それと同じことね」と 笑ってよろこんでくださったマータイさん。
日本人ではないマータイさんが、もったいないの心の部分、
コンセプトまでも深く理解して提唱されていることにも感銘をうけました。
「これから、あなたもMottainai Grandmaも、いろいろな国に行って、
それぞれの文化でもったいないをみつけるでしょう。
どの国や地域に行ってもそれぞれのもったいないがあり、
ものを大切にする文化があります。
それこそ、私がもっともすばらしい、大切にすべきだと考えているものです。
だからこそ、もったいないはユニバーサルな言葉なのです」
と言われた言葉が心に残っています。
ノーベル平和賞を受賞され、国連平和大使に就任されてから、
ますますお忙しいスケジュールになっても笑顔をたやさず、
精力的 に各地をまわって 多くの人々に感動をあたえてこられたマータイさん。
やさしくてあったかくて、愛情あふれる大きなお母さんのような方でした。
地球を緑にというグリーンベルト運動も、MOTTAINAIの活動も、
その心、コンセプトまでしっかりとつないで、
続けていくことができますように、 願っています。
ご冥福を心からお祈りしています。
2006/2/21対談時にマータイさんが話しておられたことの
一部をここに書きます。皆さんと共有したい言葉でした。
「私がなぜ平和の大使として、
『もったいない』という考え方を広げる活動をしているのか、
その理由のひとつは、平和は、私たちが、
限られた資源をどうやって平等に分配し、仲良く暮らしていけるかに
かかっていると思うからです。
もしも、限られた資源が平等に分配されなければ、
人びとは、他の人々を排除しようとして戦いになるでしょうし、
人びとが資源を浪費して感謝しなければ、遅かれ早かれ
結局戦争が起きることになります。
人びとは過去にも戦ってきましたし、
これからも戦い続けていくでしょう。
国の境がなくなってきているために、
遠く離れた隣人とも、もっと簡単に争うようになりました。
皆で平和に暮らしていくために、私たちが同じ星に住むファミリーとして、
どのように政府を持ち、どのように資源を分配するか、
対立を抑えるために何をすればいいのか、
もう一度考え直す必要があります。
『もったいない』は、そのメッセージを伝える言葉だと思います。
このことは、環境への人びとの注意を促すために、
2004年に国連でもお話しました。
環境問題は、平和を脅かしている最も重大な懸念のひとつです。
尊敬と感謝の気持ちをもって資源を使いましょう、
無駄に使うことをやめましょう、再利用し、リサイクルしましょう。
そして、争いをやめ、対立を抑えるために努力をしましょう……。
私は、世界の人々がこのメッセージを受け取ってくれることを願っています。」
(対談の内容全文はこちらから)
写真:2010/2/17 国連平和大使になられたこと、旭日大綬章を受賞されたこと&
MOTTAINAIキャンペーン5周年のお祝いのパーティーにて